活動報告

私たち東京武蔵野中央ロータリークラブは、さまざまな職業のメンバーが
その経験と知識を生かして社会奉仕活動や人道的活動に取り組んでいます。

「お正月の伝統芸能」~團十郎の睨み(2025/1/23)

卓話

藤間仁章さん(紹介 伊藤会長)

本日は、新年を祝うお正月にふさわしい日本ならではの伝統芸能についてお話させていただきます。

*獅子舞

正月や縁起の良い日に、街角や神社で観ることができる獅子舞とは、獅子頭を頭にかぶって舞う民俗芸能です。獅子は、中国の伝説の動物でその昔仏教とともに中国から日本にわたり“飢饉や疫病を追い払うために獅子頭を作り舞った”と云われています。また、お正月は農閑期なので、獅子舞でも見て楽しもうということでもあります。

武蔵野市には、古くから伝わる「むさしのばやし」というお囃子があります。むさしのばやしは、武蔵野八幡神社のお祭りをにぎやかにするためにうまれたお囃子と言われています。正月の獅子舞踊りに多くの見物客が集まっていた時代もあり、今も受け継がれているその技は素晴らしいことを皆さんご存じでしょうか?

*歌舞伎

歌舞伎の新春公演はとても華やかです。

江戸歌舞伎の名門、市川家と成田は古くから深い関わりがありい、市川家に伝わる「にらみ」は、邪を祓うお不動さまの御霊徳をあらわしたものです。「にらみ」の表情は、歴代團十郎によるお不動さまへの深い信仰の証です。深い不動尊信仰を持つ二代目團十郎は、成田山で断食修行をして芸の上達を祈願しました。また、眼病や難病にかかった時も、御本尊への祈願により平癒するという御霊験談が多くあることから、“不動の見得”でにらまれると、あらゆる病が治ると云われています。

*漫才(萬歳・万歳)

新年に歌いその家が万年も栄えるようにと宮中・寺社で祝言を述べ、歌舞を披露する「千秋万歳」が原型であると言われています。

全国各地に広まり継承されるうちに、歌舞だけでなく滑稽な掛け合いで人々を楽しませる形に変わり、今では笑いを主とした芸能となりました。

藤間仁章さんプロフィール 

昭和22年生まれ 武蔵野市出身

日本舞踊藤間流師範 日本舞踊協会役員歴任

武蔵野舞踊連盟元会長 武蔵野市民芸術文化協会元理事

幼少より母 藤間藤間章江(ふじま しょうえ)に習い20才よりプロとして活動 歌舞伎座・国立劇場等に出演

アメリカ・ドイツをはじめ海外公演に参加

NPO法人「伝統芸能むさしの我夢(がむ)の会」主宰

代表作 井上ひさし作「雨」 NHKで放送、後(あと)より恋の責めくれば 

平成24年度文化庁芸術祭優秀賞受賞

舞台振付 SKD公演 前進座公演 舞踊協会公演

TV  古典舞踊「相撲」「旅」等 創作舞踊「雨」